こんな悩みにお応えします。
本記事の内容
・コンパウンド種目とは
・コンパウンド種目が筋トレ初心者にはリスクが大きい3つの理由
・コンパウンド種目の筋トレにおける3つのメリット
・初心者が安全に筋肥大できるコンパウンド種目
・コンパウンド種目の一覧
この記事を書いている人
「コンパウンド」って聞きなれない言葉に思われる方も多いですよね。
僕が筋トレを始めたばかりのころは、コンパウンドなんて気にせずに脳死状態でトレーニングしてました。
結論、コンパウンド種目のリスクを知って、正しくトレーニングできれば、効率的に筋肉をつけることができます。
本記事では、”コンパウンド種目を知って効果的に筋トレをしたい方向け”に、リスクとメリット、安全に筋肥大できる種目をご紹介していきます。
コンパウンド種目とは?
コンパウンド種目(多関節種目)とは、複数の筋肉と関節を動かしてトレーニングする種目のことを言います。
コンパウンド種目の大きな特徴は、以下のとおりです。
- 1つのトレーニングでいくつかの筋肉を同時に鍛えられる。
- わりと重い重量を扱える
それに対して、1つの筋肉と関節を動かすアイソレーション種目(単関節種目)というトレーニングがあります。
アイソレーション種目の大きな特徴は以下のとおり。
- 1つの筋肉を集中して鍛える
- 低重量しか扱えない
コンパウンドとアイソレーションの違い
コンパウンド種目 | アイソレーション種目 | |
鍛えられる筋肉 | 複数 | 単一 |
扱える重量 | 高重量 | 低重量 |
コンパウンド種目が筋トレ初心者にはリスクが大きい3つの理由
筋トレ初心者の方は、コンパウンド種目のリスクをまずは知っておきましょう。
- フォームが難しい
- 怪我しやすい
- 負荷が分散する
1つずつお話していきますね。
フォームが難しい
コンパウンド種目は、全身をうまく動かせないと、筋肉に効かせづらいです。
なぜなら関節と筋肉を1つだけでなく、複数動かすためアイソレーション種目に比べて複雑なフォームになるからです。
ベンチプレスを例に挙げると、シンプルに大胸筋を使ってバーベルをもち上げるだけでなく、腕や脚、腹筋などの筋肉をうまく使って動かすトレーニングになります。
「ベンチプレスをしても、大胸筋に効かない・・。」という初心者の方は、正しいフォームを身に付ければ、効かせやすくなります。
怪我しやすい
コンパウンド種目は、フォームが難しい上に、わりと重い重量を扱えるので、怪我のリスクが大きいです。
例えば、アイソレーション種目のダンベルアームカールは初心者で扱える重さが5~10kgくらい。対してベンチプレスは20kg~40kgくらい扱えます。
正しいフォームでトレーニングができるようになると、間違ったフォームでトレーニングしていたときと比べて、重量は下がってしまいます。
しかし、その重量こそ、あなたの本来扱うべき重さなんです。
正しい重量とレップ数が筋肉を大きくしてくれます。筋肉に効果的なレップ数については下記の記事を参考にしてください。
>>【初心者向け】筋肥大に最も効果的な筋トレのレップ数を徹底解説!
負荷が分散する
コンパウンド種目は、いくつかの筋肉を動かすため、鍛えられる筋肉が多いのが特徴。その反面、刺激が分散してしまって、1番鍛えたい部位に効かせにくいです。
狙った筋肉に効かせるようにするためには、「コンパウンド種目2~3セット→アイソレーション種目2~3セット」の順番でトレーニングすることをおすすめします。
例えば、大胸筋を主に鍛えたいなら、ベンチプレスのセットをこなした後に、ダンベルフライのセットを組むような順番です。
また、「ベンチプレスをしているんだけど、腕が先に疲れてしまって、胸筋になかなか効かないんだよなぁ。」という方もいると思います。
狙った筋肉と違う筋肉が疲れてしまう方への対策としては、先ほどの逆。
「アイソレーション種目→コンパウンド種目」の順番でトレーニングすることをおすすめします。
アイソレーション種目には、チーティングが相性抜群です。チーティングを使えば、さらに筋肉を追い込めるようになりますよ。
>>【初心者の裏技】筋トレのチーティング法をスポーツ歴ゼロの僕が徹底解説
コンパウンド種目の筋トレにおける3つのメリット
ここまで、コンパウンド種目の初心者へのリスクを解説してきました。
しかし、コンパウンド種目は初心者から上級者まで愛されるトレーニング。その理由は、以下の3つのメリットにあります。
- 時短になる
- 高重量に慣れやすい
- あらゆる種目の体の使い方が上達する
順に解説していきます!
時短になる
コンパウンド種目は、忙しい社会人におすすめのトレーニング。
なぜなら、1つのトレーニングでいくつかの筋肉を鍛えられるため、時間の短縮になるからです。
例えば、スクワットをすれば下半身の筋肉をまんべんなく鍛えられます。しかしアイソレーションは、種目ごとに鍛えられる下半身の部位が変わるため、全体を鍛えようと思うと、2~3つの種目をこなさないといけません。
1つのトレーニングがインターバルを含めて10分とすると、3つのトレーニングは30分。
コンパウンド種目で全体を鍛えれば、20分の時短になります。
関連記事:【初心者向け】ジムの滞在時間は何分が効果的?通う頻度も徹底解説!
高重量に慣れやすい
重さを上げるのは筋肉だけでなく、”神経系”の発達も必要です。
高重量のトレーニングをすると、神経系が重量に慣れて、より大きな重さを扱えるようになります。
筋力増加には、(1)筋肉が太くなって強くなること、(2)動作が上手になること、(3)神経系の抑制が低減されること、という3つの要素が含まれている
あらゆる種目の体の使い方が上達する
コンパウンド種目は、たくさんの関節を動かすので、フォームが複雑になるというお話をしました。
これは逆に言うと、正しいフォームを身に付ければ、体の扱い方が上手になって、あらゆるトレーニングに応用できるようになります。
例えばベンチプレスのフォームは、肩甲骨を寄せて下げ、ブリッジを作り、ふんばりがきく場所に足をつく。これは、あらゆる胸のトレーニングに共通する体の扱い方です。
ベンチプレスなどのBIG3をやり込めば、体の使い方がどんどん慣れてきて、MAX重量への挑戦が楽しくなってきます。BIG3だけでも、モテる体を作れちゃいますよ。
>>【事実】初心者は筋トレBIG3だけでモテる体になれる5つの理由
初心者が安全に筋肥大できるコンパウンド種目
コンパウンド種目のメリットを知ると、「次の筋トレはコンパウンドにしよう!」と燃えてきますよね。
とはいえ、初心者にはリスクがあるのも事実。
ここからは、安全かつ筋肉がつきやすい種目をご紹介していきます。
- ディップス【胸】
- 懸垂【背中】
- スミスマシンアップライトロウ【肩】
- ブルガリアンスクワット【脚】
それぞれ見ていきましょう。
ディップス
ディップスとは、平行な棒を両腕で持って、上体を前傾させ浮かせたまま、体を上下させるトレーニングのことです。
ディップスが安全にトレーニングできる理由は、肩を怪我するリスクが少ないこと。
ベンチプレスやダンベルプレスなどは、腕の甲が頭の方を向いている状態で腕を下ろすので、肩を痛めやすいんです。
ディップスで主に鍛えられる筋肉
- 大胸筋
- 上腕三頭筋
- 三角筋(前部)
▼ディップスのフォーム解説動画
フォームの概要
- 前腕が垂直な状態をキープしたまま、上下する
- 上体を前傾させたまま、足を動かさない
- 足は後ろに出す方がやりやすい
懸垂
懸垂は腰を痛めることが少ない種目です。
背中の種目のデッドリフトやローイング系は腰に大きな負担がかかり、ぎっくり腰になることがよくあります。
懸垂で主に鍛えられる筋肉
- 背中全体
- 上腕二頭筋
- 三角筋(後部)
▼懸垂のフォーム解説動画
フォームの概要
- 小指側を強く握る
- 肩幅から拳1つ分広い手幅にする
- 肩を外旋させて、肩甲骨を下げる
- しっかりと胸をはってまっすぐ上下する
コンパウンド種目の中でも、懸垂は逆三角形のかっこいい体を作るうえで、めちゃめちゃ効果的なトレーニングです。
懸垂でボディメイクした体のビフォーアフターやフォームのバリュエーション、メリットなどを下の記事で詳しく解説しています。
>>【驚愕!?】懸垂だけで鍛えた体は?1つの筋トレで逆三角形は目指せる!
スミスマシンアップライトロウ
スミスマシンアップライトロウとは、スミスマシンのバーを持って、肩と肘の両方を動かし、バーを上げていくトレーニングです。
スミスマシンは軌道が決まっていて、初心者の方でも効かせやすく、怪我をするリスクも少ないのでおすすめです。
▼スミスマシンアップライトロウのフォーム解説動画
フォームの概要
- 手幅は肩幅と同じくらいに設定
- 真横に肘を上げていく(肘でリード)
- バーは首よりすこし低いくらいまで上げる
ブルガリアンスクワット
ブルガリアンスクワットとは、高さのある台に片足をのせて、もう片方の足でスクワットをする種目です。
一般のスクワットの方が下半身全体を強い負荷でトレーニングできますが、フォームがめちゃめちゃ難しく、初心者の方は腰を痛めやすいです。
▼ブルガリアンスクワットのフォーム解説動画
フォームの概要
- 台に乗せる方の足は、つま先を立てておく方がやりやすい
- 前足の幅を広くすると、ハムストリング、狭くすると大腿四頭筋(脚の筋肉の前の部分)に効いてくる
コンパウンド種目の一覧【部位別】
コンパウンド種目を部位別にまとめました。
大胸筋のコンパウンド種目一覧
自重トレーニング
- 腕立て伏せ
- ディップス
ダンベルトレーニング
- ダンベルプレス
- インクラインダンベルプレス
- デクラインダンベルプレス
バーベルトレーニング
- ベンチプレス
- インクラインベンチプレス
- デクラインベンチプレス
マシントレーニング
- スミスマシンベンチプレス
- スミスマシンインクラインベンチプレス
- スミスマシンデクラインベンチプレス
- マシンチェストプレス
背中のコンパウンド種目一覧
自重トレーニング
- 懸垂
ダンベルトレーニング
- ダンベルデッドリフト
- ダンベルローイング
- ダンベルワンハンドローイング
- ダンベルプルオーバー
- ダンベルベントオーバーローイング
バーベルトレーニング
- デッドリフト
- バーベルベントオーバーローイング
- バーベルプルオーバー
マシントレーニング
- ラットプルダウン
- スミスマシンデッドリフト
- ケーブルローイング
- ケーブルプルオーバー
- Tバーローイング
三角筋(肩)のコンパウンド種目一覧
自重トレーニング
- パイクプッシュアップ
ダンベルトレーニング
- ダンベルショルダープレス
- アーノルドプレス
- ダンベルアップライトロウ
- ダンベルリアデルトロウ
バーベルトレーニング
- ミリタリープレス
- バーベルアップライトロウ
- バーベルリアデルトロウ
- バックプレス
マシントレーニング
- スミスミリタリープレス
- スミスマシンアップライトロウ
- スミスマシンリアデルトロウ
- スミスマシンバックプレス
- マシンショルダープレス
- ケーブルアップライトロウ
上腕三頭筋のコンパウンド種目一覧
自重トレーニング
- ナロープッシュアップ
バーベルトレーニング
- ナローベンチプレス
マシントレーニング
- スミスマシンナローベンチプレス
上腕二頭筋のコンパウンド種目一覧
自重トレーニング
- 逆手懸垂
ダンベルトレーニング
- ダンベルドラッグカール
バーベルトレーニング
- バーベルドラッグカール
脚のコンパウンド種目一覧
自重トレーニング
- スクワット
- ブルガリアンスクワット
- フロントランジ
- サイドランジ
ダンベルトレーニング
- ダンベルスクワット
- ダンベルブルガリアスクワット
- ダンベルフロントランジ
- ダンベルサイドランジ
バーベルトレーニング
- バーベルスクワットバーベルフロントランジ
マシントレーニング
- スミスマシンスクワット
- ハックスクワット
- レッグプレス
まとめ:リスクを知って、正しくコンパウンド種目をやっていこう!
今回は初心者向けにコンパウンド種目について解説しました。
本記事の内容を以下にまとめます。
- コンパウンド種目のリスクは、①:フォームが難しい、②:怪我をしやすい、③:負荷が分散する
- メリットは、①:時短になる、②:高重量に慣れやすい、③:あらゆる種目の体の扱い方が上達する
- 安全に筋トレできる種目は、①:ディップス、②:懸垂、③:スミスマシンアップライトロウ、④:ブルガリアンスクワット
僕は筋トレ初心者のころ、コンパウンド種目ばかりやっていて、腰を痛めたり、筋肉が思うようにつかなかったりと失敗ばかりしてしまいました。
コンパウンド種目をむやみやたらにトレーニングするのは、リスクが大きいことを知っておきましょう。
正しいフォームと重量でトレーニングすることが、体をでかくする近道になります。
ジム初心者の方は、こちらの記事を合わせてご覧ください。
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今回は以上となります。